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2019年05月29日

沖縄そば作り【研究Ⅰ】

『沖縄そば作り【研究Ⅰ】』
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

これまで軽く100回以上作ってきたと思うが、たまにはこの「『すば』らしい日々」でも記録し掲載していきたいと思います。

という訳で『すば』らしい日々初、私のスープ研究の日々を紹介します。

今回のスープ研究のメインは「挽肉を使用する」事!
某人気店の店主より乳化したスープが挽肉を入れる事で脂を吸収し、澄んだスープになるというのを聞き、さっそく実験してみます。

ラーメンの「清湯(チンタン)」を作る際におなじみの製法で「掃湯(サオタン)」というが、沖縄そば界ではほぼ馴染みがない。


今日の材料は、
豚背骨2kg
豚軟骨ソーキ2kg
鶏ガラ2kg
豚挽肉1kg
水8L
(私は毎回水の量8Lは変えずに研究しています)
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

材料の購入先は沖縄市宮里の「照喜名ミート」
照喜名ミートは多くの沖縄そば専門店から信頼されており取引している店は非常に多い。
北は恩納村、南は糸満市まで、100店舗以上のそば屋さんがこちら「照喜名ミート」の肉を使用しています。もちろん私も常連!卸売り専門の為販売店は構えていないが、工場から直接購入できます。事前に電話連絡を!
【照喜名ミート:098-937-8914】

材料の購入金額。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
スーパーより全然安いです!

豚背骨2kg
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
こちらは沖縄県産。
鹿児島産は肉付きがよく、バランスをみて県産、鹿児島産を扱っています。

軟骨ソーキ2kg
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
照喜名ミートの軟骨ソーキは肉付き、鮮度の良い鹿児島産、又は北海道産の国産で、品質が安定しています。

鶏ガラ2kg
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
こちらは沖縄県産!

豚挽肉1kg
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
今回は指定をしていないので県産と国産のミックス!

水は今回、沖縄生まれの軟水「アクアバリュー」を使用。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】
普段、製麺も行う事もありますが今日は時間がないので沖縄市宮里の「中部製麺所」で2kg購入。1kg300円です。500gサービスしてくれました!
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】
こちらの麺は私も大好きで非常に美味しいが沖縄そば屋で取り扱っている店は少ない。有名所でいうと、「ゆたかやそば」、「当南食堂」、「和泉食堂」あたり。


まずは材料の下処理。
それぞれ、キレイに洗います。

鶏ガラは、この内臓を全て取り除きます。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
親指を突っ込んでほじくり出す!
某そば屋の店主は箸の裏で取ると言ってました。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

一時間程血抜きをしましたが今回は下茹でしません。下処理の方法は各店舗様々。沖縄そばは強火でガンガン煮出す店は少ないので、下処理は材料をキレイに洗うだけの店舗多いです。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
出汁の取り方は様々で私も色々な方法で試していますが今回は、挽肉以外の材料を全てぶち込みます。軟骨ソーキは具に使用しますが、出汁にも使用します。

今日の予定は、超弱火で3時間、3時間で軟骨ソーキを取り、中火で3時間煮込み乳化させます。最後に挽肉を投入し、乳化したスープが澄んだスープになるかを確かめます。

沖縄そば作り【研究Ⅰ】
沸騰しそうになってくるとアクがどんどん出てきますので最初のうちはこまめにアクを取り除きます。

1時間後
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
ゆっくり温度をあげているめ沸騰したばかりでまだまだ出汁は出ていません。
スープ濃度0
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度0.03
素材からの塩分です。

2時間後
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
スープ濃度0.2
まだまだ全然。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度0.09
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

表面の黄色い脂は、鶏の脂、いわゆるチー油。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
この油をジューシーのコクを出すために使用する店もあります。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
使わないけど一応取りました。
ラードも混ざっています。

3時間後
スープ濃度0.5
あと8倍ぐらいまでもっていきます。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度0.09
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

ここで軟骨ソーキを取り出し、別で味付けします。鰹出汁に酒、醤油、ミリンの定番。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
ここから温度を上げ、沸騰した状態で煮出します。
4時間後
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
スープ濃度1.6
どんどん上がってきました
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度0.14

5時間後
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
スープ濃度2.0
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度0.17


まだまだ納得の行くスープになっていないが子供が限界なので無念だが次に進む。

ここで今日のメイン、豚挽肉を1kg投入!
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

投入前のスープ濃度
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

投入30分後のスープ濃度
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】

今回はここに鰹節を100g追加投入!

期待してた程の効果はなかったが間違いなく透明度は変わっている。写真で分かりにくい。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
中華では通常、鶏挽肉が使われるそうなので次は鶏挽肉を使用してみよう。


味付けは塩のみ。
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
毎回様々な塩を使うが今回は浜比嘉の塩!

最終的なスープ濃度は4.7
沖縄そば作り【研究Ⅰ】
塩分濃度は0.83

沖縄そばの塩分濃度の平均は1.2%
もう少し塩を足しても良いが0.8%でも味がしっかりしているのでこのぐらいにします。

完成!
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】

スープ濃度の数値以上に味はしっかり。
ベースの豚出汁がしっかりしているので化学調味料を使用せずとも重厚感のあるスープに仕上がっている。一晩置いて脂を取り除くともっと美味しくなるはず。
しかし、全然まだまだです。

因みに2日目
沖縄そば作り【研究Ⅰ】

沖縄そば作り【研究Ⅰ】
油を取り除き、スッキリ、
出汁の味も落ち着き、昨日よりは断然美味しくなっています。


次回は照喜名ミートの社長から教わった豚のある部分を使い乳化したスープが澄んだスープになるか実験します。
乞うご期待!!


今日も『すば』らしい日也!




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Posted by すば人 ゴヤ親方(スバンチュ ゴヤウェーカタ) at 20:25│Comments(2)すば作り
この記事へのコメント
親方すごすぎる!
科学者!
Posted by くぼた at 2019年05月29日 21:06
窪田さん
実はもっとマニアックな作り方沢山実験してますよ!これからは時々UPします!
Posted by すば人 ゴヤ親方(スバンチュ ゴヤウェーカタ)すば人 ゴヤ親方(スバンチュ ゴヤウェーカタ) at 2019年05月30日 15:37
 
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